2017年02月26日

クマタカカメラ その5


ちょこっと暖かくなってきましたかね。
そうなると気になるのがスギ花粉。
スギの生えているところには近づきたくなーい、というところ。
スギに巣を作る猛禽類の気が知れない。

というわけか、カメラをしかけた巣にクマタカがやってこない。
そりゃスギだもの。仕方がない。

というわけでもないんでしょうが、やっぱりやってきません。
前回、1月14日が最終の飛来日、とお伝えしましたが、
3週間ばかり来ないので、もう今シーズンはダメだな、と思って、
クマタカの状況を明日にでも確認に行こうと思ったら、2月3日に飛来。

PICT0036.jpg

これがそのときの画像。

おっ! またやってくるようになるか、と思ってしばらく静観することに。
でもやっぱり来ない。それ1回限り。
2月中旬の造巣最盛期になっても来ないというのはちょっとおかしい。

ということで、先週の日曜日、19日に観察に行ってきました。
朝の早くから、カメラをしかけた巣の対岸で営巣地近辺を中心に観察。
しかれども、何時間もクマタカの出現なし。
もちろん、巣への飛来もない。
ただし、私のいる方の斜面、すなわち、営巣地の対岸から、
時折のクマタカの鳴き声あり。
こりゃあ、対岸に営巣地を移動させたな、と思っていると、
昼近くになって営巣地側の斜面で雌らしい個体が出現。

DSC03346.JPG

尾を閉じて翼をピンと張るV字飛行という誇示行動をしている。
上昇してからその姿勢のまま上流方向へ消失。
たぶん、侵入個体でも発見して追いかけたような感じ。

巣には来やしない。
しかも、よく見ると、

DSC03351.JPG

DSC03353.JPG

わかりますかね。
下腹部の羽毛が乱れてます。
もしや既に抱卵している?

抱卵期に雌が出現する場合、下腹部の羽毛が乱れて見えることが多いようです。
これを我々は抱卵のひとつのサインとみなしています。
とはいえ、抱卵していなくても羽毛が乱れていることがあり、
その場合は活発な造巣活動をしているようです。
この個体も最初に探しに来た11月下旬から下腹部の羽毛が乱れてました。
さすがにそんな時期から卵を抱いていることはあり得ないので、
どうやらそのときから造巣活動をしていたんでしょう。
そのときはおそらくカメラを仕掛けた巣の方。
今もまだ抱卵するには少々早すぎるので、新たな場所で巣作りに精を出している、
といったところでしょうか。

少なくとも今年はもうダメでしょう。残念。
やっぱり、巣の位置が木の上であり過ぎたか。
斜面の中の位置が高すぎたか。
巣の上面と上の枝の間の空間が狭すぎたか。
まあ、最初にあんまりいい巣ではない、とは思ったんですよね。
おそらくですが、巣には雄しかやってきていない。
飛来しているのは尾羽のバンドの幅が極端に狭い個体ばかり。
たぶん、雌はこの巣を気に入らなかったんでしょう。

やっぱり何年か観察して、継続的に使っている巣に仕掛けるのがベスト、
だとは思うのですが、そんなに時間をかけてられませんしね。

あとは、1月の中旬に寒波がやってきたことがターニングポイントになったかな。
カメラを仕掛けた巣があるのは比較的温暖な和歌山県ですが、
それでも1月中旬にはけっこうな雪が積もったようです。
経験的に、造巣期の初期には、ひどい寒波がやってきたり、多くの雪が積もると、
いったんクマタカの繁殖活動が低調になって、巣材運びなども沈静化するようです。
そうした期間をはさんで、気が変わったとか、別に巣作りに適した場所を見つけた、
といったところかな、と想像してます。

というわけで、今年のクマタカカメラは事実上終了かな。
とても残念。
せっかく苦労してカメラを仕掛けたのに。
まあ、こういうことは当たり外れがあるのは当然。仕方がない。

とはいえ、まだクマタカの造巣期間中で、何があるか分からないので、
しばらくカメラは置いておきます。

その間、哺乳類カメラとなりそうです。
今も、時折、クマタカではないものがやってきて、画像に写ってます。

PICT0044.jpg

ムササビ、らしい。

PICT0047.jpg

テン、でしょう。

しばらくはこういうもので楽しませていただきましょう。

あと、オオタカカメラの方を期待しましょう。
こちらも外れなら泣くに泣けん。




posted by Kankyosekkei Co., Ltd. at 00:11| 生物調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする