2017年09月24日

全社研修旅行 part1


先週はなんだか大きめの台風が近畿地方を通り過ぎていったようで。
被害に遭われた方、お見舞い申し上げます。
「ようで」と書いたのは、その間、台風と関係のない場所に行っていたからです。

どこに行っていたかと申しますと、アメリカに行ってました。
会社の研修旅行です。
残念ながら個人的事情で参加できなかった方が1名おりまして、
全員とはなりませんでしたが、ほぼ全社員で行ってきました。
9月14日から18日までの5日間の行程で平日2日間も含まれます。
この間、業務上ご迷惑をおかけした方々、申し訳ありません。

具体的な行程であったり、見学した内容だったりは、おそらく、
他の方から紹介があるかと思いますので、
私からは概要と私を含めた一部の人だけが見たものを中心に。

社員旅行はそもそも3年ぶりです。
前回は白神山地など青森を中心に東北地方に行きました。
この間も社員旅行の企画はあったのですが、
残念ながら諸事情にて中止となっておりました。
その分、今回は豪勢に。
ということと、本ホームページトップ画面にて紹介されているとおり、
環境設計株式会社は来年1月に50周年を迎えます。
50周年の当年にはお世話になった方々を「おもてなし」する企画が進行しています。
それはそれで忙しいので、自分たちは先んじてお祝いしておこう、
などという不届きな動機もありました。
あとは、ここ数年、みなさんがんばったおかげで、
時間もお金も少しばかり余裕ができた、ということもあります。

とはいえ、目的は、あくまで研修。
遊びではありません。
一応。
表向きは。

いやいや。みなさん、まじめにいろいろ勉強されていたようです。
次の50年に向けてさらに会社を発展させるために、
新たなアイデアを得るために、
今までにない取り組みをしてみよう、というものです。

行き先はヨセミテ国立公園がメイン。
行き帰りにサンフランシスコを通過しましたが、まあ、おまけみたいなもの。

なぜヨセミテかと申しますと、
環境設計株式会社も自然公園での仕事が増えつつあり、
計画にせよ設計にせよ調査にせよ他国の事例も見ておいた方がいいだろう、
といったもの。
ヨセミテ国立公園は世界第1号のイエローストーンに次いで、
アメリカでは2番目に古い国立公園であって、
年間400万人も訪れる人気の観光スポットとなっています。
歴史的には自然保護運動発祥の地と言われることもあるようですし、
保護思想(プリザベーション)と保全思想(コンサベーション:利用しながら保全していこう)
といった思想の成立であったり、激しい対立の場となったことでも知られています。
また、古い自然公園ではありますが、保護・活用に向けて、
いろいろな活動がなされており、現在もパイロット的な取り組みがみられます。
加えて、土地所有者であったり、レンジャーの権限であったり、
日本の国立公園とは制度的に異なる部分が多かったりします。

まあ見所も多々あり、参加者によって何がメインであったかというのは違うと思いますが、
衆目の一致するところ、一番大変だったのはハーフドーム登山でしょう。
何せ、往復26km、12時間、標高差約1500mというかなりの行程です。

30-マジェスティックホテル付近から.jpg

これに登りました。
ヨセミテ国立公園のシンボル、ハーフドームです。

もちろん、正面のこの切り立った壁からではなく、
奥のややなだらかになった斜面からです。

10-ハーフドーム.jpg

反対側もこのとおり、絶壁です。上の写真の右側、東の尾根線に登山ルートがあります。

なんだかちょっとゆるやかに見えますが、とんでもない。
最後はとんでもない急傾斜の岩壁となります。

13-ハーフドーム.JPG

最後の岩壁の見え始めはこんな感じ。

16-ハーフドーム.JPG

だんだん近づいていくと、こりゃえらいこっちゃ、という感じ。

18-ハーフドーム.JPG

見上げると、登れるのかこれ、という感じ。

31-ハーフドームの鎖場.JPG

2本のケーブルが設置してあって、ハシゴのような横木がわたしてあります。
その横木のスパンが数メートル離れていて、その間はほぼ腕の力で登らねばならない、
という文字通り力業の登山というか岩登りとなります。
高低差は全体からいうとわずかで、120mほどだそうですが、
最後にありますし、まさにハイライトです。

そもそも、この最後の岩登りが危険すぎて、
かつては年間数十人も亡くなったことがあるらしく、人が集中するとよけいに危ないので、
最近になって、1日あたりの登山者が400人に制限されるようになっています。
このため、事前に申し込みをして許可が得られた人だけ登れる、という状況です。

今回、我々も体力勝負なので全員が登山を希望したわけではないのですが、
それでもできるだけ多くの人が行くことができるように、全員の名前で申し込みをしたところ、
事前申し込みではわずか1パーティ、4人だけが当選。
これに当日申し込みに当たった1人を加えて5人で行くことになりました。
結局のところ、登山を希望したのも5人だったので、人選はすんなり決まりました。
その5人がこちら。

DSCN0422.JPG

勇者ですねえ。

ただ、さすがに疲労困憊の方もいらっしゃって、
写真を撮ろうとしても登っている最中は顔も上げられない、という人もいました。

DSCN0431.JPG

頂上までのぼるとさすがの絶景。

32-頂上からヨセミテバレー.JPG

47-手前からヨセミテバレー.jpg

山火事と湿気によりもやがかかって遠くが霞んでいるのがちょっと残念。

下を見るとこんな感じ。
標高差が1500m近くあるのでもうわけわからん。
飛行機から見ている感じ。

33-頂上からヨセミテバレー.JPG

こうなると、人間、恐怖心もどっかにいってしまって、おかしくなるもので、

DSCN0454.JPG

危なそうなところに行ってわざわざ下をのぞいてみたり(これ私)、

42-頂上の変な人.JPG

あけっぴろげになってみたり(これ知らない女性)。
一人がやると次々に続く人が現れる。
自然にとけ込む、というのはこういうことなんでしょうか。
目のやり場に困るし、関係者以外はやや困惑気味。
さすがにこちらを向く人はいなかったようですが。

サプライズでプロポーズするカップルも。

36-頂上でプロポーズするカップル.JPG

こちらは周囲からも祝福されてました。

ハーフドーム登山は道中もすごい景色あり、きれいな景色あり。

55-ネバダフォール.JPG

4--ネバダフォール上から.JPG

8.JPG

28.JPG

61-バーナルフォール.JPG

ハーフドーム登山はこんなところ。
あとは生物調査屋として、いきものの写真も。
ただ、年甲斐もなくハーフドームには1番に登ってやろうと思っていたので、
写真を撮っている暇も元気もない。
ちょっとだけです。

24-ジリス.JPG

これは木に登っているけどジリス。
現地で一番よく見る野生動物。

7-シマリス.JPG

こちらはシマリス。

25-コマツグミ.JPG

こちらは現地では「○○コマドリ」と教えられたが、和名はコマツグミというらしい。

18-ステラーカケス.JPG

こちらはステラーカケスといって、日本のカケスと同じくジャージャーとなかなかうるさい。
子供の頃見たロッキーチャックというアニメのカケスのサミーを思い出すが、
「ニュースだよ」とは鳴かない。模様もだいぶ違うようだ。

10-ライチョウ.JPG

こちらはアオライチョウ。
日本のライチョウとは属が違うらしいがライチョウの仲間。

9-トカゲ.JPG

こちらはトカゲ。
おそらく、ウェスタンフェンスリザードとかいうらしい。

22-ミュールディアー.JPG

こちらはミュールディアー。まあ、普通にみられるシカ。

このほか、コヨーテも数回見ているが、写真は撮れなかった。
クマを見たという人もいたが、残念ながら私は見られず。
というか、ほんまかいな、と思っている。
ただ、ヨセミテのHPを見る限り、わりと普通らしい。

私もアメリカの生き物に詳しいわけではなく、
生き物を見てもほとんどの場合、正確な種名はわかりません。
それでも種名をわけもなく調べられるのは、
ヨセミテ国立公園のホームページが充実しているから。
生き物リストが整備されていて、普通に見られるのか、珍しいのかなど示してある。
残念ながら日本の国立公園では、公園単位の生物リストなんてまずないだろうし、
一般公開されたものはないんじゃないでしょうか。
というより、国立公園単位で生物相調査をしよう、
という仕事をやったこともなければ見たこともない。

我が国の環境省さんも国立公園を管理していく上では、
フローラ、ファウナの調査を自らやらんとね。

毒を吐いて終わりではよろしくないので、個人的なハイライトを最後に。

17-イヌワシ.JPG

イヌワシです。
ビジターセンターのあたりを歩いていて、ふと見上げるとつがいで飛んでました。
アメリカ西部ではそれほど珍しい種ではないはずですが、
それでもなかなか普通の人は気がつかないでしょう。
まあラッキーでした。

今回の行程は、天気にも恵まれ、
前日まで山火事でクローズしていた道が、行く当日の朝になって開放されるなど、
ラッキーの連続でした。
まじめに仕事をしていると、こういうふうに報われることもあるのかな、
というふうに感じることの多い研修旅行でした。
いずれにせよ、全員無事に帰国して、個人的には大満足。
ハーフドーム登山で無理しすぎたせいか、
足をひねったため、くるぶしにまだ腫れが残っているけども・・・・。

他の方が私とは違う視点で他の見所をたぶん紹介してくれると思う。



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2017年09月13日

調査室のおしごと


やっと涼しくなってきましたね。
今年の夏も暑かった。
といっても、関東から東や北は今年あまり晴れていないようで。
我々生物調査に携わるものにとっては天気によって仕事が大きく左右されるので、
いつも気にしています。
まあ、私の場合、メインのフィールドは中部以西なので、今年の夏は暑くはありましたが、
仕事の能率という点からすると運が良かった。

さて、本ブログをごらんの方は、環境設計という会社は猛禽類調査ばかりやっている会社か、
と思われている方もいらっしゃるかもしれません。
私が猛禽類を専門としていることや、個人的に猛禽類にはまっているので、
ブログのネタが猛禽類に偏ってしまってます。
会社としては、社名が示すとおり都市空間の設計から始まっておりまして、
今も造園設計は業務分野の中の柱の一つです。近年は自然的空間の設計にも幅を広げ、
都市、地方関わらず地域の緑化計画であったり、公園管理といった業務にも携わっています。
なんだか最近はスタッフの志向なのか、自然空間での仕事が多くなってきたような。

また、環境調査も柱の一つですが、猛禽類調査ばかりやっているわけではありません。
というより、まったく猛禽類調査に関わらない調査スタッフもおります。
ここ数年は植物調査や街路樹・公園樹木の健全度調査といったものが増えてきています。
そもそも、猛禽類調査は最近、繁忙期と非繁忙期の偏りがひどくて、
繁忙期には現場が集中し、非繁忙期にはほとんど仕事がなくなります。
我々はまだとりまとめなどがありますが、
現場専業という個人調査員の方は非常にひまになってしまうそうです。
猛禽類調査のこういった季節的ひずみはなんとからなんのか、と思ってしまいますが、
まあ、鳥の繁殖期に合わせた調査なので、いかんともしがたいところです。

とはいいつつ、私などは猛禽類繁忙期が終わると、少しゆっくり仕事が進められる
ようになりますし、そういう時期になるのを待っているところがあります。
本来、今がそういう時期にあたります。
ところが、なんだかうまい具合に夏から秋にかけて現場のピークとなる生物調査もありまして、
近頃はそういう猛禽類以外の現場にも声がかかるというか、かり出されてしまいます。

越谷スウィーピング法.JPG

これは昆虫類調査のスウィーピング

クマ頭骨等.JPG

哺乳類のフィールドサインセンサスで発見したツキノワグマの頭骨

P4240020.JPG

魚類調査のタモ網による採集

170727投網による採捕風景.JPG

魚類調査での投網による採集

毎木調査風景.JPG

植物調査の毎木調査

170725水温測定.JPG

河川環境計測

ざっと、昨年から今年にかけて猛禽類非繁忙期にやった調査です。
いろんな調査にかり出されているなあ。
そんなにいろんな調査が一人でできるの?
と思われるかもしれませんが、見よう見まねでそれなりに。
他のスタッフや調査員の方と同じようなことができないとおもしろくなく、
どういった調査でも現場に行くと張り切ってしまいます。

その結果、いろんな調査に声がかかってしまう。
いろんな調査、いろんな現場に行くことができる方が、おもしろくはあるのですが、
そろそろもうちょっと、セーブした方がいいのかもしれない。
忙しそうなふりでもしてみようかな。

ちょっとブログの更新が滞ってましたが、
次回は他の方がそんなに間を置かずに書いてくれるはず。



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