2022年04月29日

春休みpart2


昨日に続いての連投です。
昨日はスキー三昧みたいな話をしましたが、残念ながら若い頃のように、
毎日スキーなんてことも、1日中スキーなんてこともできません。
なので、スキーをしたら次の日は近くのワシタカを見たり、
午前中はワシタカを見て午後はスキーなんてこともやったりします。

そんなふうにして、春休み期間中に観察したイヌワシの画像などを紹介します。
まずは北陸のイヌワシ。

DSC06952.JPG

これ、たぶん、抱卵中の雌。
下腹部のちょうど卵を温めている場所の羽毛が乱れています。
翼の羽根がそろっていてきれいな状態。
栄養状態がいいんでしょう。

雌が巣から飛んでいったなあ、と思っていると、
すぐに餌を持って巣に直接ご帰還。

DSC06964.JPG

動画を閲覧できる方は動画もどうぞ。ただし、だいぶ圧縮してます。
餌の種類はわかりません。鳥かな。



その1時間後には今度は雄がウサギを持って帰ってくる。

DSC06984.JPG

こちらも動画をどうぞ
まさにウサギの頭をイーグルキャッチ。いや、鷲づかみ。



捕獲するところも見たいんだけど、それはなかなか。

雄は持ってきたウサギを雪面に置いて、巣に向かいます。
雌と交代して卵を温めるんだと思います。
雌は入れ替わりに出てきてウサギを食べに来ます。

DSC07021.JPG

少々グロいですが、よろしければ解体シーンをどうぞ。





食べ終わった雌は、腹ごなしにお散歩、という感じで飛び去りました。



私も満足して撤収。
山の上り下りを別として、観察時間は4時間ぐらいですかね。
それでこんなに貴重なシーンを見ることができました。
運も良かったのでしょうが、やっぱり環境がいいんでしょう。

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こんなところですけど、草地や疎林が主な餌場となるイヌワシにとって、
どこでも餌を捕れそうなところです。


一方、今度は近畿のイヌワシ。

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こちらは簡易的なブラインドを張って、巣が見える場所から観察しました。

DSC07268.JPG

これはそこのイヌワシの雌。
翼には傷んでいる羽根が多い。
栄養状態が悪そう。

DSC07248.JPG

それでも現在、ヒナを育てていて、巣には餌も置いてある。
この時点では餌の種類はわからず。

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雌は出たり入ったり少し落ち着きなく忙しそう。

DSC07296.JPG

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巣材を巣に搬入したりしていました。

DSC07303.JPG

ちょっと分かりづらいかもしれませんが、ふ化後10日齢ぐらいのヒナ。

ここからは動画の紹介。
容量制限の関係で、画質を落としている上に、
この日は風が強く、ブラインドの震動が三脚を揺らすのでブレブレ。



こちらはヒナの様子。



こちらは雌が餌を持ち上げるところ。
なんじゃこりゃ、と思いました。
イヌワシの餌というと、ノウサギとヤマドリ、それにヘビが定番。
一瞬、ヤマドリかと思いましたが、足が長すぎる。
これはアオサギです。



こちらはそのアオサギの肉をヒナに給餌するところ。



こちらは雌が骨を飲み込むところ。
歯がなく砕けないので、丸呑みします。
最後は足の長い骨も丸呑み。
中国雑技団のよう。
こいつらの胃はどうなってるんだ、という感じ。
骨を丸呑みして栄養になるんかね。消化されるんかね。



ただし、つま先は気持ち悪いのか、吐き出してしまう。

こんなふうに、近畿の方も貴重なシーンを観察することができました。
しかし、餌がアオサギとは。
イヌワシは餌がノウサギの比率が高いほど繁殖成績がいい、
という話もあります。上の方の北陸のワシは夏になっても
ノウサギが運ばれることがあるなど、ノウサギの比率が高いですし、
やっぱりよく繁殖しているようです。
一方、下で紹介した近畿の方のイヌワシのつがいは、
なかなか繁殖できていませんし、ヒナが巣立つことがあっても、
餌不足ですぐ落鳥してしまうようです。

IMGA0035.JPG

これは、その近畿のイヌワシのつがいがアオサギをねらって
ハンティングに失敗してしまうところです。
このつがいは飛びながらハンティングすることが多いのですが、
イヌワシの場合、こうしたフライハンティングは成功する確率が
低いようです。

今回は北陸と近畿のイヌワシを1つがいずつ見てきましたが、
両方繁殖していて、一見、どちらも良好な感じです。
ただし、翼の状態や餌内容を見る限り、対象的であり、
たった1日ずつ見ただけですが、近畿のイヌワシが危機的な状態に
あることがよくわかる結果となっています。実際、近畿のイヌワシは
全体的に繁殖率が非常に低いですし、櫛の歯が欠けるようにどんどんつがいが
消失していっています。

仕事ではない趣味的な観察でしたが、いろいろ考えさせられる状況でした。
とはいえ、それぞれ観察しているシーンは非常におもしろく、
楽しんで観察しているんですけどね。

何にせよ、スキーと合わせて今年の春はいろいろ楽しんでいます。



posted by Kankyosekkei Co., Ltd. at 00:34| 生物調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする