2019年05月03日

クマタカカメラ 2019.5/3 うっうまれない!


ゴールデンウィークまっさかり、いかがお過ごしでしょうか。
私はというと、仕事じゃないけど調査方法のプレゼンをする機会があり、
準備しなければならなかったり、
個人的なフィールドに行ってクマタカなどを観察しなければならなかったり、
普段全然できない親孝行をしたりと、なかなかに忙しい。
前半は天気が悪い日もありましたが、後半はけっこう天気がいいみたいですね。
まあ楽しみましょう。

さて、カメラを設置してあるクマタカの巣ですが、
これまで人工巣のものを中心にご紹介してきました。
今年、個人的に、あるいは会社での研究として設置したのは4カ所。
すべて対象はクマタカです。ぜんぶ一人でやっているわけではなく、
会社のT君であったり、私が参加している研究グループと一緒にやったりしています。

このうち1カ所が人工巣をかけてその巣にカメラを設置しています。
それ以外は自然巣ですが、現在まで営巣に利用しているのは1カ所。
つごう2カ所が営巣中というところです。
営巣していない、あるいは使わなかったという2カ所のうち、
1カ所は今年3年目で、過去2年はわずかに飛来はあるけど、
本格的な造巣をすることはありませんでした。
この繁殖期に入っても全然画像が送られてこないので、
飛来していないんだろう、今年も使われないんだろうと思って、
カメラがもったいないので12月中に外してしまいました。
しかし、カメラを回収してSDカードをみてみると、
SDカードには何度も飛来している様子が記録されてました。
何かカメラのトラブルで送信機能だけなくしてしまっていたようです。
なんじゃそりゃ、というところ。

PICT0628.JPG

12月15日に飛来したところ。

残念。
もっとも、ゴールデンウィークになって観察に行ってみると、
この巣は利用されていませんでした。

DSC08164.JPG

出現がなかったので、繁殖しているか、別の巣を利用しているかなどは不明ですが、
この巣は外から見えているので利用されていないことは分かります。
12月に見たときと巣材の状況にあまり変化がないので、
巣材が活発には搬入されなかった様子。
まあそれならしゃあない。

もう1カ所は12月にカメラ設置以来、3回しか飛来していません。

IMAG0508.jpg

別の巣で営巣していると思っていたのですが、4月13日に飛来しています。
これもゴールデンウィークに観察に行ったところ、
3年目の若鳥がまだ親鳥の行動圏内に残って、親鳥に餌をねだってました。
その若鳥が原因か分かりませんが、どうやら繁殖はしていないようです。
いずれにしてもカメラを設置してある巣は使われずじまい。

残る自然巣の1カ所は以前もご紹介したとおり、抱卵しています。

IMAG9380.jpg

というか、今日(5/3)に至るも抱卵を継続しています。
抱卵が続いちゃあ困るんですが・・・。

クマタカの抱卵日数は47日〜50日とされています。
育雛期間に比べるとつがいによってあまり差がなく、
51日以上でふ化した卵は私が調べた限りなさそうです。
よって、51日以上抱卵している巣では雛はふ化しない、と言えそうです。

IMAG9366.jpg

こちら3月9日産卵なので、5月3日現在はというと、55日目ということになります。
わずかな可能性にすがりたくなりますが、もうダメだ、
いくらなんでもダメでしょう。

クマタカの方も、おかしいと思うのか、

IMAG9376.jpg

卵をのぞきこむことが多くなったような気がします。
もうふ化しないのであれば、無駄なエネルギーは使わず、
早めにあきらめた方がいいような気がするのですが、
未だに抱卵しています。雌雄の交代まであります。

IMAG9386.jpg

本日最後の画像だと、
外を見て「まだ続けるか、あきらめようか」と迷っているように見えてきます。
まあ、私の妄想ですが。
いずれにしても、悲しい。

しかしまあ、なかなかうまくいかないもんです。
残りは1カ所。

その1カ所は今日で15日齢。

IMAG6436.jpg

本日の画像です。
今日は今日とてかわいらしい。

IMAG6518.jpg

活発に動いているらしく、羽ばたきのまねごとまでするようです。
この画像ではバランスを崩してつぶれていますが。

しかし、親鳥が写っていません。
今日はふ化後初めて巣から餌がなくなりました。

そのせいか、日が高い時間帯はほとんど親鳥が巣にいません。
雛がひとりぼっちで、ちょこちょこ動いています。
だいたい2週間ぐらいすると、親鳥が雛を暖める必要はなくなるようで、
特に今日は暖かいので、ずっと巣に親鳥がいなければならない、
ということはないのでしょうが、まだ雛はハトよりも小さく、
外敵に対しては何ら抵抗力を持ってないでしょうから、
危なっかしいなあ、と思えてきます。

もっとも、おそらく雌は巣のすぐ近くにいて、
何かあればすぐ駆けつけるんでしょうけど。
その証拠に、巣材運びを頻繁にやってます。

IMAG6444.jpg

まあ、1日ぐらい餌がとぎれても大したことはないのでしょうが、
こんな天気のいい日になんで? というところ。

うまくいっているところも心配は尽きません。
明日はでっかい餌が運び込まれるといいなあ。




posted by Kankyosekkei Co., Ltd. at 21:48| 生物調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月26日

クマタカカメラ かっわいー 4/26


いよいよ明日からゴールデンウィーク突入ですね。
みなさま楽しくお過ごしください。
環境設計ももちろん10連休です。

でも、留守だというと空き巣に入られるとかいうので、
「会社には誰かいます」と言っておきます。
実際のところ、試験勉強に来る、と宣言している変わった方もいらっしゃいますし、
私もたぶん、屋上園芸コーナーの管理のために出社することもあろうかと思います。

それ以外は、それなりに楽しもうと思ってます。
ただ、生物屋としては、この時期に長く休むことは非常にもったいない。
すべての生き物が活動的になる時期なので、調査させてくれーという感じ。
逆にこれだけ長い休みがあると、他の日に現地調査をぎゅっと押し込まなければならず、
5月の残りの日程は非常にタイト。なんだかなあ、と正直思う。

さて、前回、クマタカのふ化したばかりの雛を紹介したところ、
本ブログのカウンターが、にょきにょきにょき、と伸びました。
やっぱり、「かわいいは最強」なんですかね。
味をしめて、連休前の雛の画像を紹介しておきます。

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こちら本日の画像。
私が今のところ、一番かわいいと思う画像です。
19日にふ化しており、19日が1日齢となるので、本日26日は8日齢ということになります。
まあ、こんな解説は多くの方にとってはどーでもいいんでしょうね。
早く雛の画像をもっと紹介せよ、長い前振りはいらん、と毎回思われているに違いない。

以降は時系列で紹介しましょう。

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こちらは23日、5日齢の画像です。
リスだか鳥類の肉塊だかを給餌されてます。

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こちら25日、昨日ですが7日齢の画像です。
小鳥(ヒガラ)と見合って見合ってー、という感じになってます。
昨日からよく親鳥が留守にしています。
まだ雛は弱々しく、親鳥が守ってやらねばならないはずですが・・・。
たぶん、近くにはいるんでしょう。

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やっぱり危ないと思うのか、巣材をかぶせてます。
「ここに隠れていなさい」てなもんでしょうか。

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こちら本日朝の画像。
前日に運び込まれたヘビを給餌されてます。
もう残り少ないぞー、と思っていたところ。

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昼前にはヘビが新たに2個体搬入されてます。
しかもこのうち一つはかなり大きい。
この後、冒頭の画像につながって、ヘビを給餌されていました。
ここまで搬入されたヘビはすべてシマヘビです。
この時期捕獲しやすいんですかねえ。
アオダイショウも木に登ってくる時期なので、捕まえやすい気がするんですが。

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十分食べると親も雛もやることがなくなって、くてーっと寝てます。
この時期雛は寝るか食べるかですね。
まあ人間でもなんでも赤ん坊はどれも同じでしょうけど。

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こちらは親鳥だけがヘビを食べている画像。
この時期はまだ雛が食べる分量は限られているので、
親鳥が食べてしまう量の方が多いと思います。
餌の量も十分なようですし今のところすべて順調。

今日のところはこれぐらいで。
もちろん、雛はふ化したばかりよりは大きくなりましたが、
まだまだかわいい時期は残ってます。
あと1ヶ月ぐらいは体の大部分が白い時期が続きます。
しばらく楽しめそうです。

猛禽類の雛は親鳥とはまったく姿形が異なり、多くが白くてかわいいのですが、
個人的にはクマタカの雛が一番かわいいと思ってます。

そのうち、またこの画像はかわいい、と思ったら紹介します。
長ったらしい解説もしますけどね。





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2019年04月21日

クマタカカメラ 4/21 およっ?


あたたかくなってきましたね。
先週は富山の現場に1週間にいて、前半は雪がちらつくなど、さすが富山だなあ、
と思いましたが、後半は山の中でもサクラが咲き始めて、春への移り変わりを体験しました。
さて、先週から本ブログの閲覧者が増加気味で、何かあったんでしょうか。

ひょっとして、クマタカカメラの記事更新を期待されているのでしょうか。
まさか何事か起こることを予期している方がいらっしゃるんでしょうか。
まあ、そんなこともないでしょうが、少し期間も空いたので更新してみましょうか。

人工巣で営巣しているクマタカですが、前の記事で雄が若い個体ではないか、
そうだとすると、先行き不安だ、といったことを書きましたが、
まったくの間違いでした。

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こちら雄です。
後頭部に「ツノ」みたいなのが生えてます。
冠羽が突出しているのが特徴です。
クマタカのことを「角鷹」と書く地方もあったようですが、
その所以のようです。
しかし、この個体はかなり目立ちます。
抱卵期になってやっと雌雄が識別できたのですが、造巣期からよく飛来してました。
これを見逃していたなんて。まったくお恥ずかしい。

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こちらは雌です。
冠羽はほとんど目立ちません。
あと、雄に比べると少し色が薄く、顔の黒い部分が小さいです。
とはいえ、冠羽をずっと立てているわけではないですし、
角度や光線具合によって色なんかは全然違って見えます。
大きさも広角レンズなので当てにならないし。
以上、言い訳です。

そんなこんなで長い間抱卵が続きました。
その間、雪や雨が降った日もありましたし、気温も零下に下がる日もあって、
よく動かずに耐えるモンだ、と思っておりました。
落ち着きのない私としては、まったく頭が下がります。

4日前(4/18)のことですが、雌が卵を見ているカットが何枚か撮影されています。

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何か気になることがあったんでしょうか。

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すると、今度は雌がシマヘビを持って巣に戻ってきます。
直前まで雌は巣に滞在していたようですし、
おそらく、雄が持ってきた餌を巣外で雌に受け渡し、
雌が巣に運び込んだんだと思います。
抱卵中はあまり巣に餌を搬入することがないはずですが・・・。

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しかも、ヘビを全然食べずに抱卵を再開したようです。
結局、この後、雌は抱卵を継続して、ヘビを翌日まで食べなかったようです。

次の日になって、

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早朝に、雌が「およっ?」 と立ち上がります。
ヘビはそのまま残ってますね。
するとその10分後に送られてきた画像には、

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おおー! って感じですな。
雛が卵から出てきた瞬間を捉えています。
4月19日午前6時14分誕生です。
抱卵期間は47日間となりました。足かけ48日。
産卵日、ふ化日を若干の推測を交えて細かくいうと、47日と13時間です。
まあ、ものの本に書かれている見事に標準の日数です。
いやいや、こんな細かいことを抜きにして、少し感動しました。

そこから2時間半ぐらい、まだ雛の羽毛も濡れているぐらいの時間帯に、

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さっそくリスが搬入されました。
搬入者は写っていませんが、雄でしょう。

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午後になって、ヘビが少し減ってます。
雛に給餌したんでしょうか。リスは手つかず。
このカットいいですね。雛がすごくかわいい。

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ただ、まだしばらくの間、雛は自分で体温を調整できないので、
卵の時と同様、親鳥が雛をたいがいの時間は暖めます。
よって、ほとんどの画像では雛が親鳥の胸の下にいて、画像に写りません。

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15時台になって、はっきり給餌していることがわかる画像が写っています。
この時はリスのようです。

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夕方にはリスがもう1体増えました。
まだ雛が小さいのに、そんなにいらんやろ、という感じ。

次の日(4/20)、

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2日目の雛です。かーわいい。

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親鳥がいない瞬間。
今のところ、このカットのみ。
しかし、餌が一つところに積み上げられてますが、また一つ追加されてます。
リスの上に鳥が乗ってます。何という鳥でしょう。
鳥は羽根をむしってしまうので、原型をとどめず種類がわかりにくいんですよねー。
詳しくはカメラに挿入されたSDカードに保存されている動画を
回収後に詳しく分析するつもりですが、それでも分からないものは分からない。

3日目(4/21)、

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給餌してます。リスかな。
この日は餌の追加はなかった様子。
まあ、まだリスもヘビも小鳥も残ってます。

今日のところはこんなところで。
正直、抱卵期間は最初、おもしろかったものの、雌は寝ていることが多いし、
ずっと同じようなことの連続で、途中からは飽きてました。
しかし、なんとまあ、雛がふ化すると、おもしろいことで、かわいいことで。
驚きの連続です。

一番驚いているのは、ふ化の前日にヘビを雌が搬入したことです。
前にも書いたように、通常、抱卵中は餌を巣に搬入しません。
それが搬入したということは、雛がふ化することを予想したんでしょうか。
ふ化したときに備えて、餌を巣にしかも食べずにストックしておいたんでしょうか。
もし、そうだとすると、賢いですねえ。

ヘビ搬入前に何度か卵を見ているシーンがありましたが、
何か卵に変化があったんでしょうか。

フクロウの巣箱にカメラを設置しているSさんによると、
ふ化直前には卵の中で鳴く声が聞こえるとのこと。
そういう鳴き声を聞いて、もう「ふ化する」と気づいたんでしょうか。
あるいは卵をたたく音も聞こえたのか。
動画を回収するのが楽しみですね。音も記録されています。

今年、仕事に関わらないところでこうしたカメラを設置しているのは、
最初4カ所あったのですが、1カ所はいろいろあって回収してしまい、
残る3カ所のうち、産卵に至ったのは上記人工巣を含め2カ所です。

もう1カ所はまだ抱卵しています。

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これは自然の巣です。巣はかなり大型です。
こちらもあと1週間程度でふ化する見込み。
ただ、こちらは直上にカメラを設置しているので、画像としては人工巣の方がいいですね。

しかし、両方の巣とも上面は見事に青葉に覆われています。
また、青葉の多くはスギですが、人工巣の方は抱卵が進行するほど表面はヒノキが多くなり、
産座はすべてヒノキになってます。自然巣の方は産座だけアカマツの葉になってます。
スギはチクチクするんですかね。
こういういろいろ細かいことが勉強になります。

まあまたしばらくしたら報告します。
それまで一人で楽しんでおきます。





posted by Kankyosekkei Co., Ltd. at 22:57| 生物調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする